とっても興味深い映画でした。
ストーリーがどうとか、演出がどうとか俳優がどうとかではないです。
そういう意味では、決して面白いものではないし、感動するものでもない、観終わって不快で後味の悪い嫌な気持ちになる。
映画鑑賞『BABEL/バベル』
これはヒューマンドラマ。
そして、この映画のメッセージを人々がどう受け取り感じるか!
に期待し訴えかけている。
サブタイトル(?)は
"2007年、世界はまだ変えられる!!"
多くの人々がこの映画を観てどう感じ、どう思ったかによっては、「世界は変われる」かもしれない。
でも、特に日本ではこの映画を面白くないって切って捨てる人が多いだろう。
だとしたら、あのサブタイトルは
"2007年、やっぱり世界は変われない!"
という裏タイトルに早代わり・・・
これ、同じブラピがでてた映画「セブン」と同類かな。
「~無関心が美徳~」のシーンが特に思い浮かばれた。
各国で起こる大人と子供を絡めた問題。
(ストーリー的にどう繋がっているかとかは、重要なことではないので別にどうでもいい。)
これらは、現実的な問題だと思うし、実際に起こりうる(起こっている?)問題だと思う。
各国の子供達が色んな形で病んでいる。
遠い過去~現代までの大人(人間)達が作り上げてきた社会のせいで。
社会が本来の人間(バベルの塔以前の、一つの生物的な人間)的な部分を取り戻して、一つにならなければ世界は・・・
という訴えかけなんだ思うんだけど、
難しいな・・・
数百人がそんな風に思ったところで、大半の社会的に重要な人々が、「無関心」を実行してしまうだろうから。
現代の正しい(?)大人は、自分に直接起こっている問題以外には「無関心が美徳」だからね。
映画という媒体での訴えかけでは弱すぎるということだな。
やっぱり、全ての人々が無関心でいられなくなるような「直接的な問題」が発生し、それに対して、一つになれるような「何かのきっかけ」が必要なんだろう。
「沈黙の艦隊」で海江田艦長がとったような行動とか・・・
これから観る人は、宣伝等による先入観を持たずに観たほうがいい。