ホームヘルパー講座をうけてみて

びっくりしました!

僕も結構色んな経験してきたつもり。
中学や高校野球、工学系の大学をなんとかクリア、バイトで肉体労働から飲食・接客なんかの仕事、、楽器や車やゴルフなんかの趣味に没頭、サラリーマン時代には数社で10年間設計開発業務。そして、脱サラしてこの業界へ来て雇われから自営へ。

考えてみると、全て競争化社会の中で企業戦士!?
として、「勝ち組に入らないと生きてる価値は無い」というような世間の常識に縛られ、
自然とそういう教育を受けながら過ごしてきていたんですよねー。

脱サラするときの理由には
色々あったうちの一つが
「一般の生活用品や娯楽商品を今以上便利にする必要あるの?」
という考えから開発意欲が薄れたから。

仕事はずっと一生懸命がんばって貢献もできたと思ってるけど、
今やってる商品の開発がほんとに必要なものなの?
という疑問がどうしても離れなくなっていた。

好きなことで、比較的文明を追いかけず、
環境のことを考られる仕事をしたいということでダイビングを仕事にしました。
ところが実際働いてみると経営者からの売上売上プレッシャー(当然なんだけど)。

なら経営者になったら・・・
結局お金という利益を上げないとこの国では、
食べることも出来ない・・(当たり前のことですが)

民主主義国家の民間企業やお店というのは、金銭的利益を上げ続けなければその存在価値はない。
ゆえに製造メーカーは常に新商品を開発し続け、お店は商品やサービスを売り続けるのが宿命。
そして企業戦士たちは、自分が自然界の動物であることも忘れたかのように、
自分や家族のためと錯覚しながら、企業やお店のために、ライバル他社に負けないように働き続ける。

気でも狂ったのか?と思われるかもしれませんね・・
気も頭も狂ってませんが、心の悩みはある。

特に数ヶ月前からかなり人生について考えることが多くなったけどいたって正常。
宗教家でもないし、特に偏った政党応援者でもないです。

サービス業の人間が天下国家や宗教などの話をするのはタブーといわれているのは知ってますが、
前から思っていて最近たくさん悩み考え、冒頭の講座を受けてみた結果...
とうとうあえていってみたくなってしまいました。

日本はもうそろそろ金儲け主義の社会から脱却して、
人間という動物の本来の幸福を第1に考える社会に本気で切り替えるべきなのでは?

現在の日本の民主主義は戦後の高度成長期には最高のシステムだったと思う。
でも、今の日本の人間にとっては??

僕は、上のとおり競争化社会を常識として生きてきたから、
今まで「福祉」について理解が出来てなかった。

だって、サラリーマンのときにバリアフリー等福祉的なことが騒がれたときも
「これからは福祉やからその方向の開発であたったら儲かる」
という民間企業サイドからの見方しかできなかった。

だから、ナチュラルな気持ちで福祉関連の世界に飛び込むのは初めて。
(こんな訳のわからん小難しいことばっかり書いてたらお客さん来てくれなくなるかな??)

ニュース等では高齢化高齢化といってますが、
日本は今や高齢化どころか、来年にも「”超高齢”社会」へ世界で一番乗りだそうです。

これは、世界で一番早く、家族や人間らしさそっちのけで金儲けが生きがいという人間が大多数をしめる国になったということを証明することになるんですよね。
このまま僕たちの世代が65歳を迎えるころには、働き盛りの年頃の人間より介護を受ける人の方が多くなり、時代についていけない精神病患者が後をたたなくなり、・・・

まあその頃には、開発国家日本のことだから、まだまだ文明は発達するだろうし、高度に自動化された福祉施設では介護ロボットみたいなのがたくさん活躍し、僕たち人間はみんな介護ロボットに管理されながら終生を送っているんだろう。
またその頃には尊厳死が許可され、ロボットに殺される高齢者がロボットによって埋葬される・・・・

こんなの嫌だー・・

もっと日々を人間らしく楽しく生きたい!
電車の座席に座った「おばん」が、バシャバシと弁当を広げて食べながら一人笑いをしている。
「なんやこのおばはん!常識考えろや!」と思うのが殆どの人達。
もしくは、「あぶない精神病患者かもしれんから近づかんとこう」と思う人も多いと思う。
でも、この「おばん」は実は、電車の中でそんなことをしながら回りの人達の様子を観察し、
周りの人の反応が楽しくって本気で一人笑いしている!
この状況の中では「おばん」だけが楽しんで生きている。

この「おばん」は人生が楽しくってしょうがないっていってました。
せかせかと楽しむことも出来ずに、
取り付かれてしまった社会の常識にとらわれている我々の方が人間らしくない
のでは?

「おばん」は僕たちの講座の「障害・疾病の理解」の講師で今は6●歳。
無一文から看護婦をされ、多数の大学病院の総婦長などを歴任し、
今も現役で協会指導員や講師、不動産経営などまでしておられるそうです。
戦争・貧困~この世の中のありとあらゆる過酷・非人間的なことを経験してきたとおっしゃってました。

びっくりしました。
いい講義だった。この講義だけでも大金はたいて参加した価値があると思いました。
教科書を開いたのはごくわずか。
でも実際の体験談などをあらゆる感情表現やコミニュケーションによって、たくさんの大切なことを伝えていただきました。

「障害・疾病の理解」は、あらゆる状態の人に接することから始まり、受容し、共感し、共有していく。
一人として同じ人はいないし、毎日接している相手から名前さえ覚えてもらえず、つばをかけらて殴られるかもしれない・・・
また自分の仕事の成果は全くゼロで誰からも評価されないかもしれない・・
教科書の薀蓄ではないと!全て「個別」で日々変化すると。

介護の最前線での仕事は金儲け目的ではとても出来ることではないです。
でも実際に介護者も、その講座受講者もたくさんおられます。
そんな人達はみんなこういうことを学んできているのか!
これが衝撃でした。
すごいねー・・

一般の大学で、企業の研修でetc・・・
研修やディスカッションなどたくさんやったけど、考えてみれば全て利益追求ノウハウの教育。
このまま年月が過ぎ、利益追求で生きてきた高齢者や障害者で世の中溢れ返ったら・・・
心で介護してくれる介護者はやっぱりいなくなるだろうなー・・・

まだ3日目でこんなこといってしまうのもなんですが、ホームヘルパー講座の受講は日本人全員に義務付けたらいいのに!
と思うくらい受講して良かった!(~_~)

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